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宝満山・難所ヶ滝 829M H20.03.06 神社登山口⇒宝満山⇒河原谷⇒難所ヶ滝⇒縦走路出会い⇒キャンプセンター⇒神社登山口

          
前日に鴻巣山から見た若杉から三郡、宝満に至るいわゆる宝満系の山並みは白一色に輝き太陽の陽に
照らされて、神秘的に聳え立っていた。鴻巣山から見る何時もの山並みとは全く違ったものに見えた。
その神々しい山容を見ていても立ってもいられず、早速翌日寵門神社にはせ参じた。

午前11時30分寵門神社登山口より入山。登山口から池横の林道はあたりはいつもの登山道歩きだった
が、進むにつれて雪融けの泥んこ道に変わる。すれ違う登山者と「まるで田んぼ道ですな〜」という言葉が
挨拶代わりとなった。今日も相変わらず下山してくる登山者ばかり。結局山頂まで登る登山者とは出会う
ことが無かった。

3合目を過ぎたあたりから石段の積雪は厚さを増してきた。雪の正面道を登るのは久し振り。今日はタイム
を気にせずにゆっくりマイペースで登ることにする。
    

百段ガンギ

        
百段ガンギを過ぎたあたりで椿の花が真っ白い雪の上に落ちていた。どなたか風流な登山者が気を利かせ
たのだろうか、活花のように雪に挿しておいてくれていた。
     

      
中宮を過ぎると積雪は益々深くなって息遣いも荒くなりやっとの思いで山頂へ。今日の所要時間は78分。
山頂の登山者は6人程度。
真っ白い山頂でゆっくりしていたかったが、今日は三郡山まで歩くつもりにしていたので、そうそうゆっくり
するわけにもいかず山頂でアイゼンを装着して三郡山目指して出発。
    

三郡山山頂

三郡山山頂(上宮)

      
仏頂山、長崎鼻を過ぎ雪で埋まった縦走路を気持ちよく歩いて河原谷分岐へ差し掛かった時、今日の難
所ヶ滝は「もしかして今日は・・・」という気が働き、フラフラと難所ヶ滝向けて河原谷を下り始めた。
河原谷の雪はかなり深かった。時々ズボッと膝上まで雪の深みにはまることしばしば。しかし踏み跡はし
っかりついているので踏み跡通りに降りていった。

かなり下った地点で登ってくる1人の女性登山者と遭遇。この時はこの女性は難所ヶ滝からの帰りで三
郡縦走路に登り上がっているものとばかり思って、気にせず挨拶を交わしてそのまま降りていった。

ところが下れども下れども目指す難所ヶ滝への道標が現れない。ここは何回もとは言わないが数回縦走
路から降りているし、雪の時も歩いている。しかし少しずつひょっとしたらという気がし始めていた。
こんなに時間がかかる筈はないし、周囲の景色も段々山から遠ざかっているような感じ。
やがて見覚えのある小さな沢を渡るロープ箇所へ着いてしまった。ここは昭和の森から歩いて難所ヶ滝を
目指す本格的な登山道に入った前半の箇所。
慌てて降りて来た登山道を引き返す。しかしここで受けたダメージはかなりのものであった。

やがて難所ヶ滝への分岐に到着。そこからロープの急坂を登っていると先ほど出遭った登山者が降りて
来ていた。眼が合うといきなり「あれ〜? 戻ってきたんですか〜?」。彼女は出遭った地点では私が難
所ヶ滝からの帰りとばかり思っていたらしい。
分岐を見過ごして下まで通り過ぎてしまった説明をするのが辛い。
そして肝心の難所ヶ滝はタダの岸壁に過ぎなかった。

とりあえず北側斜面で立ったままパンと暖かいスープを飲んで一息。
さてこれからどうするか。河原谷へ戻って三郡縦走路へ戻るか、北側斜面を登り上がって支尾根に出て
三郡縦走路へ出るかのどちらか。いささか遠回りになるが支尾根に出た方が比較的体力を消耗しないと
思って北側斜面を登りあがることにした。

ところがこのコースの積雪もかなり深く一歩一歩雪に脚を突っ込んでは雪にはまった脚を抜くの繰り返し。
一歩一歩貴重なエネルギーを費やす。そしてフクラハギに違和感が走り始める。息遣いも荒くなる。
何回も立ち止まり呼吸を整えたり膝の屈伸をして強張りを和らげる。
長く立ち止まると脚が硬直して動かなくなりそうなので、立ち止まっては直ぐ進むようにしてやっとの思い
で支尾根に出た。
支尾根から三郡縦走路までは日頃は平坦に近いところでスイスイと歩いていた道。しかし今日のちょとし
た登り勾配が恨めしく感じた。

三郡縦走路に出て宝満方向へ引き返す。縦走路に出たら少しホッとした気分になった。脚の痛みは途中
数回襲ってきたが屈伸をしたり膝を叩いたりしながら何とか騙し騙し引き返しキャンプセンターにたどり着
いた。キャンプセンターには午後3時半。誰一人の登山者の姿は無くひっそりとしていた。

以後、女道を歩いて正面道と合流し、脚の痛みもすっかり無くなり午後4時45分寵門神社登山口へ無事
到着。朝は6割方埋まっていた駐車場は自分の車を含めて2台しか残っていなかった。
   

三郡縦走路

誰もいないキャンプセンター

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