自然歩道  

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親父山
障子岳
1644.0M
1703.0M
H20.03.27 登山口⇒親父山⇒障子岳⇒親父山⇒登山口

            
3月も下旬に入り珍しく寒波が続いた日々も終わり、ようやく本格的春の到来。花の便りも賑やかになってきた。
ところが数日来の晴天にもかかわらず27日は九州地方各地で晴れ後カミナリ含む悪天候の予報に急変。
早朝そっとカーテンを開けて空を覗くと穏やかな晴天。このまま続いて欲しいと願って集合場所へ。

参加者20名を乗せたマイクロバスは一路高千穂の親父山登山口へ。登山口近くの山間に入ると曇り空になって
きた。しかしまだ崩れる気配は無い。
登山口手前の車道で登山準備と軽いストレッチ体操をして、林道を歩いて登山口へ移動。ここまで従来は車が入
れたようだが、途中の林道はひどいデコボコ道。大きな石ころだらけの箇所もある。とてもとても車なんて・・・・。
歩いて5分でちょっとした広場(駐車場?)に到着。そこが親父山登山口。

10時35分スタート。今日の登山はいきなり広場すぐ下の渡渉から始まる。足を滑らせないように慎重に渡る。
渡渉は4回だったと思う。4回目は3回目よりさらに上に進んだ地点にあった。
   

広場下の渡渉

全部で4回渡渉

       
最後の渡渉を終えた地点で何やら空中で白くヒラヒラと舞うものがある。何だろうと思って目を凝らしてその物体を
見てもよくわからない。周囲で「雪だ・・・いや花粉だ」と声が飛ぶ。自分も最初は花粉だと思ったが念のため手の
ひらで受け止めてみたら、消えて無くなった。雪だった。

最後の渡渉から登山道は傾斜を増しスズタケの道が続く。少しずつ高度を上げるとスズタケの葉に雪が被さる風
景に変わる。ブナやカエデの樹木も白くなっている。
やがて雪がパラパラと肌で感じ取れるようになり、雪が登山道にも積もり始めた。
      

親父山への登山道(雪がほんのちょっと)

        
途中にはシャクナゲの群落があった。 蕾みは見うけられない。
スズタケが生い茂る道を登り黒岳への分岐に出たら、もう目の前は親父山。
親父山到着12時15分。山頂は狭いが20名くらいはなんとか休憩できそう。ここで食事休憩することになった。
風を避けてスズタケの葉に身を隠すようにして腰をおろし、弁当をひろげる。木陰が無いので上から容赦なくボタ
雪が弁当に降り注ぐ。震えながら冷え切った弁当のオニギリをパクつく。
     

親父山山頂

        
20分の食事休憩後、障子岳を目指し北側の斜面を下る。
今日はアイゼンを用意して来たが装着することはなかった。しかしここの斜面だけはアイゼンをしてればもっと楽に
降りれるのにと思った。今日一番の難所。
降りたところが鞍部で「米空軍B-29墜落の地」を題して説明板が建っていた。
ここから障子岳までは緩やかな登り勾配。鞍部から登り上がった先は感じとしては平坦地の歩き同然だった。
     

親父山〜障子岳の登山道

         
障子岳には親父山より35分。障子岳山頂も親父山山頂と同じくらいの広さ。
今日の展望はまったく絶望的。集合写真を撮って親父山へ引き返す。
      

障子岳山頂

     
一端親父山へ戻り、そのまま往路と同じ登山道を戻る。
渡渉地点では水嵩が増すこともなく、全員滑りに注意しながら渡る。
登山口へ戻りマイクロバスが待つ車道までの歩きでピカピカ・ゴロゴロと頭上が騒がしくなった。今日最も恐れてい
たこと。しかしここまでくればもう安心。
     

黒岳との山間の原生林

下山時の渡渉

      
マイクロバスへ飛び込んでレインウェアーを脱ぎながら、何気なく外を見たら車窓から飛び込んできたのは、物凄い
ボタ雪の光景。車内でこの雪では車が山道を下りれるか心配だという冗談まで飛び出す。
悪天候の予報の中で内心完歩できるのだろうか、どこまで歩けるのだろうかと一抹の不安を抱えながらの歩きであ
ったが、祖母や黒岳の遠望が望めなかった以外は、まことに充実した山行であった。
むしろ予想にもしなかった雪山歩きが出来たのはラッキーだった。

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