自然歩道  

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大船山

1785.2M

H20.09.08 男池登山口⇒ソババッケ戸越⇒北大船山⇒段原⇒大船山⇒段原⇒風穴⇒ソババッケ⇒男池

               
凧さんより休日出勤の代休がとれるので何処か登りませんかとお誘いを受けていた。
最近は九重の山を大分ご無沙汰していたので、九重を希望したら快くOKしていただき久し振りに大船山
を登ることになった。

天気は快晴。全国的にもんくのつけようが無い日。
太宰府インターより自動車道を走り、途中食料補給のため玖珠SAに立ち寄る。
SAのコンビニへ足を進めていたら、前方よりいきなり「sasaguriさん何処へ行きようと〜」という叫び声。
アウトドアでお馴染みのFさんだった。Fさんとは山の近況報告をよくする仲。今日は倉木山方面へ花散
策へ出かけるということであった。

九重インターを降りて車は快調に男池の駐車場を目指す。ところが夢の吊大橋付近に差し掛かると霧が
立ちこめ更に進むと周辺の景色さえよく見えないまでに視界不良となった。
「これは拙いな〜」とお互い苦笑しながら進むと、男池到着直前で霧はすっかり引いてしまった。
8時近く男池駐車場到着。車の駐車は1台も無く、早くから店を開いている土産店の前を通ると、何と無く
く寂しい。
8時5分登山口で清掃協力金100円を払って登山開始。
男池登山口からかくし水、ソババッケに至る緑の森はお気に入りの箇所。今回大船山を選んだのもここの
緑豊かな森林を歩きたかったからである。新緑もおさまって少し濃いめの緑だが、それはそれでなかなか
良い。コナラ等の森林を歩く。時々ツリフネソウが出迎えてくれた。

20分でかくし水到着。ここで凧さん2Lの水を補給。
かくし水より本格的な登山道となり傾斜が少しずつ増してくる。スタート地点で見た温度計は20度。その
時点では涼しさも感じられたが、間もなく汗が噴出してきた。風も無風。
ソババッケには登山口より45分で到着。

ソババッケの窪地は泥濘が若干残って、泥濘にはまらないよう慎重に歩く。窪地に足跡が無いということ
はここ数日誰も足を踏み入れてないということだろうか。
窪地の先の分岐で大戸越方面へ進む。ここからの傾斜は益々ハードになる。岩が多くなる登山道は険し
さを増すが景観としては緑とマッチしてなかなか良い。
ソババッケと大戸越の歩きは思ったより長く感じた。以前登った時はこんなに長かったかなと感じたほど
だった。
   

緑美しい男池付近

ソババッケ〜大戸越を登る

      
やがて登山道が平坦となり、秋を感じる背丈ほどのススキの原をかき分けて進むと前方に三俣山のどっ
しりとした山容が、右手にはミヤマキリシマのシーズンには登山者で大賑わいになる平治岳の山容が飛
び込んできた。
大戸越には誰もいない。平治岳を見上げても登山者の姿は無し。静かな空間ができ上がった感じだった。
ミヤマキリシマ見物で大賑わいの大戸越と混雑する平治岳の斜面しか知らないので、こんな静かな時も
あるんだなと実感。

南側大船山側の山容は大戸越からは直接見えない。北大船から下りてくる山容が見えるだけ。
    



背丈大のススキ原

ススキ原を抜けると大戸越

        
小休止の後、いよいよ大船への道へ取り付く。
大戸越から段原のルートは初めて。初めてのルートはワクワクするような感じがする。早速取り付くが、ここ
まで登ってきた道の感触とはちょっと違う。ミヤマキリシマの枝で歩きが窮屈になった。

ここからの歩きはミヤマキリシマの低潅木の枝に手足を引っかけられて前に進むのに大いに悩まされた。
凧さんはズボンのポケットを引っかけられて破れるし、自分は買ったばかりのズボンが枝に引っかけられて
上から下まで毛羽たった無残な姿となった。

歩き難さに悩まされながら、やがて北大船や段原へ通じる見晴らしが良い稜線へ出た。
南側へ稜線を歩き北大船山(1706M)で小休止して、坊ガツルからの登山道と合流する段原へ到着。
段原から大船山まであとひと登り。
    

北大船山より大船山を望む

       
直下の急坂を登りきると
大船山到着。男池登山口からちょうど3時間。
計画では4時間を見込んでいたので1時間早く着けた。
山頂へ到着した時に2人の登山者が既に休憩中。福岡から来たということで、なんとほぼお隣の町から。
長者原から坊ガツルを通って大船山へ。しかもこれから平治へ登り雨ヶ池を通って長者原へ戻るとか。
年代はほぼ自分と同じくらい。なんと凄いスタミナ。

山頂で凧さん早速カイトにとりかかる。しかし風があまり思わしくないように感じる。凧さんによると山頂西側
絶壁側で風がかなり流れているという。
うまく揚ったと思ったら、風が安定しないのかスーッと落下してくる。この繰り返し。

今日は自分はもったいない忘れ物をしていた。前の晩眠る寸前にスケッチの道具をザックへ入れとかなけれ
ばと思い付き、朝起きた時に一番に入れろうと思って眠ってしまったが、朝起きたらすっかり忘れていた。
山頂は登山者が少ないし、眺めも良い。他人の目を気にせず落ち着いて描けたのではないかと、少しばか
り残念であった。久し振りのスケッチチャンスだったのに。

大船山頂で1時間10分居て、そろそろ下山開始。この間山頂からの景色を充分過ぎるほど堪能。
    

大船山より久住連山を望む

      

御池

黒岳、天狗岩方面(下山中より)

    
帰りのコースは段原から米窪をまわって風穴へ下りるコース。
相変わらず米窪のまわりの登山道もミヤマキリシマの枝で進むのに苦労する。
しかし時にはマツムシソウの花畑も見られたし、数は少ないがリンドウにも遭遇。フウロ系の花畑も。

やがて米窪周回から風穴への下り。この道はとにかく急勾配の連続で、風穴はまだかまだかと思うくらい
長い長い降りの連続。
途中で風穴あたりが見下ろせる箇所に出ると風穴はまだかと見下ろす。しかし風穴はまだまだ下の方。
風穴にたどり着いた時は正直ホッとした。そして風穴から降りてきた山を見上げて納得。凄い急傾斜。
今まで風穴は黒岳への通過点とばかり思っていたので、大船山側など見上げたことは無かった。
凧さんとここを登りに使ったらとても良いコースですよとwebで宣伝してみようかなどと冗談を飛ばす。
   



男池

カイトを揚げる凧さん

       
風穴から奥ゼリ、ソババッケを通って男池登山口への帰路につく。
風穴から奥ゼリまでの道は岩の滑りに気をつけなければならない。そう思いながら手の保護のために軍手
をはめながら岩の上に足を踏み入れた途端、滑ってスッテンコロリン。臀部をしこたま打ち付けてしまった。
幸い打撲による痛さは歩くうちに消えてしまった。
しかし、その後も自分でわかっていながら斜めになった石面を踏み、何度もズルッといってしまった。
その後は石と石の間を踏みながら歩いたら、足の短さを見透かされたように何度か膝小僧を突き出た石の
突端にぶち当てる。痛いッ! ウッ!

ソババッケ直前では登山道で休憩中の1人の登山者と遭遇。黒岳の帰りとか。
ソババッケでは泥濘に残る足跡は朝自分達がつけたものが残っているくらいで、他の足跡はあまり見当た
らない。ということは今日1日、ここを通った登山者は我々2人と先ほどの休憩していた登山者だけくらいか。

やがてかくし水を通り登山口近くに差し掛かると、凧さんが男池に寄って行きましょうと男池を見て帰ること
にした。男池へ寄るのは初めて。池とあるから大きな池を想像していたが、地下から湧水が出る小さな箇所
であった。水がとてもきれい。当然。

男池登山口へは午後3時5分到着。ちょうど7時間の山行。登り3時間、大船山休憩1時間10分、下り2時
間50分。凧さんの調べで歩きを片道4時間、合計8時間見込んでいたので予定より2時間も早く終わること
が出来余裕の山行となった。

帰りは近くの温泉に寄る。両足の膝小僧や脛があちこち打ち身で赤くなっていた。
       
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